君の隣




6月10日。



フランス軍に破壊されたままの前田砲台の修理に取りかかる。



11日朝。



見張りの銀次が叫ぶ。



銀次「隊長!船が2艘現れましたっ!」




なつ「わかった!どこの国!?」




銀次「えーっと・・・。エゲレス?」




なつ「わかった!緊急の大砲5発撃って!」




全員「はい!」




ドーーーーーン。       ドーーーーーン。


   ドーーーーーン。   ドーーーーーン。  ドーーーーーン。




大砲5発が鳴り響く。



緊急の合図。



私は、見張り台に行き、海の向こうを見る。




なつ「あれは・・・。エゲレスの船ね。それに・・・測量の器具?」




なつ「田沼君!総督に知らせてきて!船は2艘で測量をしている様子。万珠と千珠の間!上陸は、今のところ不明。行って!」



田沼「はいっ!」




しばらくして、高杉が兵を連れて応援に来てくれた。




高杉「なつ!報告を頼む。」



なつ「エゲレスの船で2艘!測量してる。上陸はわからない。」




高杉「わかった!皆の者!構えておけ。」



全員「はい!」






私達は、武装して、息を潜めて、その時を待つ・・・。








田沼「隊長!船が去りました!」




なつ「わかった!報告してくる。」




そして、戦争にならずに済んだ。












12日から、本格的に、前田砲台の修理に取りかかった。





20日には、試し撃ちができるようになる。









< 76 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop