明日晴れるといいね!
9
街行く若い女の子に聞いてみた。
「あの涼子さんて人ご存知ないですか」
すると
「ああ彼女なら、もう少ししたらあの門で弾き語り始めるから、もう来ると思うよ。」
「ありがとう」
美和は教えられた場所に行って見た。まだ涼子は来ていない様だったが、数人の若い
女の子たちが遠巻きにその場所を見ていた。
数分後ギターを抱えた涼子が現れ、その場に座り込むと、女の子達が涼子の周りを取
り囲み始め一緒にしゃがみこんだ。美和はその中に入っていけず暫く遠くからその様子
を見ていた。
といきなり涼子が歌い始めた。そのハスキーな声とは裏腹に物静かなメロディーが心にしみてくる。みなもうっとりしながらその曲を聴いている。
時間も遅くなり始め、一人又一人とその輪から抜けていった。涼子は委細気にせず黙々と歌い続けている。
やがて夜も更け彼女の周りには誰もいなくなった。美和は恐る恐る彼女に近づいた。とそれに気づいたのか涼子の方から
「よう、先日の」
と声をかけてきた。
「はい、どうもあの時はありがとうございました」
「そろそろお開きにするかな。でもう飯食った?」涼子が不意に尋ねた。
「いえ、まだです。そういえばお腹が減ったような」
「だろ。腹の虫も何かつめろって騒ぎ出してるし」
二人顔を見合わせ笑った。笑ったの何日ぶりだろう。美和は暫く笑っていない自分に気がつき少しだけ心が軽くなった気がした。
街行く若い女の子に聞いてみた。
「あの涼子さんて人ご存知ないですか」
すると
「ああ彼女なら、もう少ししたらあの門で弾き語り始めるから、もう来ると思うよ。」
「ありがとう」
美和は教えられた場所に行って見た。まだ涼子は来ていない様だったが、数人の若い
女の子たちが遠巻きにその場所を見ていた。
数分後ギターを抱えた涼子が現れ、その場に座り込むと、女の子達が涼子の周りを取
り囲み始め一緒にしゃがみこんだ。美和はその中に入っていけず暫く遠くからその様子
を見ていた。
といきなり涼子が歌い始めた。そのハスキーな声とは裏腹に物静かなメロディーが心にしみてくる。みなもうっとりしながらその曲を聴いている。
時間も遅くなり始め、一人又一人とその輪から抜けていった。涼子は委細気にせず黙々と歌い続けている。
やがて夜も更け彼女の周りには誰もいなくなった。美和は恐る恐る彼女に近づいた。とそれに気づいたのか涼子の方から
「よう、先日の」
と声をかけてきた。
「はい、どうもあの時はありがとうございました」
「そろそろお開きにするかな。でもう飯食った?」涼子が不意に尋ねた。
「いえ、まだです。そういえばお腹が減ったような」
「だろ。腹の虫も何かつめろって騒ぎ出してるし」
二人顔を見合わせ笑った。笑ったの何日ぶりだろう。美和は暫く笑っていない自分に気がつき少しだけ心が軽くなった気がした。