竜王華伝 (完)

桃葉side

「おはよー!」

また、いつもの朝が始まる。

上靴を探し、席を綺麗にして。

いじめに耐える。

・・・終わらないループ。

「桃葉!久しぶり~♪」

ギューと抱きついてきたのは、蛍。

久しぶりだなー。確かに。

学校、来てなかったから。

竜二さんと、仁那くんは『転校しろ!』の一点張りで、あたしが粘りに粘って存続することにした。

辛いけど、辛いままで終わるのは嫌なんだよ。

春兎、頑張るから・・・。

「蛍ー!おはよう」

「おはよーっ!」
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