竜王華伝 (完)
あのときだって、僕は…桃葉を助けるために影風に文句を言ったんじゃない!
自分の怒りをぶつけるためだけ。
杏樹の悲しみと苦しみをぶつけるためだけに言った。
僕は、仁那より弱い。
仁那は、杏樹が好きだった。
それは、幼馴染みを越えた好きだった。
僕は、僕は、…。
杏樹がしたことを、止められなかった。
そして桃葉がしたことも。
最低だよ…。
自分の怒りをぶつけるためだけ。
杏樹の悲しみと苦しみをぶつけるためだけに言った。
僕は、仁那より弱い。
仁那は、杏樹が好きだった。
それは、幼馴染みを越えた好きだった。
僕は、僕は、…。
杏樹がしたことを、止められなかった。
そして桃葉がしたことも。
最低だよ…。