竜王華伝 (完)
そういうやつなんだ、春兎は。

「俺が運ぶ!春兎、郁、行くぞ。」

俺は桃葉を背負い走る。

ここから、近いのは……。

原付を持ってこなくて良かった。

とりあえず、郁の兄が来るから。

待っておこう。

「りゅん、春、郁。ごめんね、迷惑かけた。僕、取り乱しちゃった。もう、大丈夫」

「仁華ちゃん、無理しないでください。」

「うん、ありがとう、春。」

< 425 / 628 >

この作品をシェア

pagetop