竜王華伝 (完)
『郁、大丈夫?』

『大変だったね』


同情だったと思う。


クラスで、仲良くないやつも…無関心な担任も


みんな知ったかぶって…同情した。


その心配は、ありがたくもあり…ウザくもあった。


でも、鏡を見て…俺は死んでることに気づいた。


自分の目が、顔が。

生気が、感じられなかった。


『これは、同情するよな』

って思った。


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