私に愛をよこせ!
その1
それは、俺がいつもどおり
大学へ通う通学路中におこった話。

ボケーっと歩いていると、
目の前に何かが立ち止まった。

知り合いにしては、
背が小さい気がする。
下に視線を向けると、
なんとも可愛らしい女の子が立っていた。

?「え、っと…。」

?「お前、如月広輝(キサラギ コウキ)だな。」

広「そ、そうだけど…。」

?「あ、莉香!」

広「涼?」

涼「悪いな広輝。俺の妹が…。」

広「い、妹?お前妹がいたのか!」

涼「これでも、中2なんだぜ?見えないだろ。」

広「あぁ、身長が小さいうえに童顔なのか。」

莉「おいお前。」

広「な、何かな?」

莉「愛というものを、知っているか?」

広「え、えっと…。」

莉「私は知らない。
だから、私に愛をよこせ!」

広「は、え?」

正直、大丈夫かなこの子と思った。
だが親友の妹だ。
ここは大人の対応をしなければ。


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