ずっとそばにいる。

~サツキSIDE~

数日後…

うう… 熱っぽい そしてお腹痛い…

どうしたんだろ?


ピロロロロロロ ピロロロロロロ

救急だ・・・

自分に鞭打って立ち上がった。

サツキ「はい。こちら救命センター。」

救急隊「56歳、女性。転倒して大腿骨骨折の疑い。受け入れお願いします。」

サツキ「受け入れます。」

涼太「救急?」

サツキ「56歳、女性。転倒して大腿骨骨折の疑いだそうです。」

涼太「分かった。あれ?顔赤くないか?」

サツキ「大丈夫です。行きましょう。(バレてる・・・)」

涼太「おお。」


5分後…
ピーポーピーポー♪ ガチャ
救急隊「石田 尚子さん、56歳。バイタル安定。」

サツキ「石田さん?病院ですよ!」

尚子「痛い…痛い痛い…」

涼太「レントゲン準備」

看護師「はい。」


レントゲンの結果、大腿骨骨折だった。整形外科で手術することになった。
これで私の仕事は終わり。

あれ?フラフラする…
ここで倒れちゃいけない! でももう限界かも… グラッ あれ?痛くない…

涼太「大丈夫?分かる?」

サツキ「はい…」

看護師「武藤先生?大丈夫ですか?!」

涼太「意識はしっかりしてるから大丈夫。もういいよ。ありがとう!」

看護師「…はい。失礼します。」

涼太「やっぱりさっき怠かったんでしょ?」

サツキ「…はい。でも大丈夫です!!」

涼太 「倒れてもまだ言うか?(笑) 体熱いね・・・ おでこ触るよ?」 ピトッ

サツキ「冷た…(先生ありがとう。)」

涼太「熱いね… ひとまず点滴打って休んでて!」

サツキ「いえ、勤務中なので…」

涼太「病人はおとなしくしてて?」 (抱き上げる)

サツキ「ご迷惑おかけしてすいません…」

涼太「すぐ謝るな?サツキちゃんが悪い訳じゃないんだから。」

サツキ「本当にすいません…」

(ベッドに降ろす)

涼太「熱計って。はい。」


2分後… ピピピピ♪
涼太「何度?」

サツキ「7.6度です!」

涼太「はあ~・・・ バレないと思った?貸して!」

サツキ「(ビクッ)…はい…」

涼太「9.7だろ?反対で読んだのか?」

サツキ「ご…ごめんなさい…」

涼太「ごめん。怖がらせるつもりじゃなかったんだけど・・・」

サツキ「い…いえ… 私が…悪いんです…」

涼太「そんなことない。だけどちゃんと本当のことに言ってな?」

サツキ「はい… うっ…」

涼太「どこが痛い?言ってごらん?」

サツキ「大丈夫です。」

涼太「大丈夫じゃないだろ?」

サツキ「…お腹」

涼太「虫垂炎?」

サツキ「そういう感じじゃないんですけど…」

涼太「胃腸風邪かな…気持ち悪い?」

サツキ「ちょっと…」

涼太「聴診していい?」

サツキ「・・・」

涼太「嫌なら、誰かにやってもらってもいいけど…」

サツキ「いえ…大丈夫です。」

涼太「我慢できなくなったらすぐ言えよ?じゃあ服捲って?」

サツキ (服を捲る)

涼太「(聴診する)・・・ん。OK。 触診もしていい?」

サツキ「はい。」

涼太「痛かったら言えよ? 足曲げて?」 グッ

サツキ「い…」

涼太「痛い?」

サツキ「ちょっと…」

涼太「ここは?」 グッ

サツキ「大丈夫です。」

涼太「ここは?」 グッ

サツキ「ちょっと痛い…」

涼太「OK。たぶん胃腸風邪。」

サツキ「はあ~なさけない・・・」

涼太「そんなことない。ちょっと休憩が必要なんだよ。今日は当直じゃないだろ?点滴して俺の仕事終わったら薬貰って帰ろ?」

サツキ「すいません・・・」

涼太「すぐ謝るな… 俺点滴取ってくるわ。」


1分後…
涼太「サツキちゃん?点滴するよ?」

サツキ「すいません。うとうとしてました。」

涼太「寝ていいよ。」プスッ

サツキ「ありがとうございます・・・」

涼太「どういたしまして!じゃあまた。」


サツキはよほど怠かったのか、すぐに眠りについた。

















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