君と奏でた思い出-桜ノ散ル頃ニ-
着いた
襖を開けるのってこんなにも
ドキドキするんだな

「土方、いるか?狐紅鈴だ」

「入れ」

「で、なんだ?」

「直球に言う。俺は長州の間者だ」

これで…これで…
未来に帰れる。
拷問したまま死ねば未来に帰れる

「?!今まで騙してたのか!」

「あぁ、そうだ」

「じゃあ、なんで今言ったんだ?」

「嘘を付くのを辛くなったから」
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