色々な恋愛覗いていきませんか?*短編詰め合わせ。
オカマ男子。
私の幼馴染は、
「待ってぇ〜チヨちゃん」
オカマだ。
「そんなに走ってると転ぶぞ」
「その時はチヨちゃんが助けてくれるって信じてるから」
ね?っと、ウィンクしてきた彼に苦笑いする。
私と幼馴染の彼こと皐月は中身と見た目が正反対だと言われる。
私が剣道で生傷をつくってくるのに対して皐月は、家でお菓子を作っているのだ。
まぁ、今となってはそれが普通だ。
けどたまに、
「いたっ」
私が誰かとぶつかったりすると、
「てめぇ、どこに目つけてんだあ"ぁ?」
このように本性を剥き出しにする。
そんな彼がたまらず愛おしい。
「チヨちゃん怪我はない⁉︎」
私の肩をガシッと掴んだ皐月に笑いかける。
「私は大丈夫。ちょっとぶつかっただけだからな」
そう言えば、皐月はタコのように唇を突き出してムスッとした。
「俺の大事な子に怪我なんてされたら困るっての」
その言葉にあたしは胸がキュッとなった。
fin.