都合のわるい女
「……んーっ、おいしいっ! 最高っ!」
「だろだろ?」
「やばいやばい、黄身の破壊力ハンパないっ!!」
「だよなっ! 黄身の存在感には何者も勝てないもんな!」
「牛丼とかチャーシュー丼に温泉卵とかさぁ、もう、ずるいとしか言いようがないもん!」
「ハンバーグに半熟目玉焼きなんてのった日にゃあ……」
「攻撃力5割増しだもんねー!」
俺たちは黄身の素晴らしさを讃えながら夕食を終えた。
ーーー正直に告白しよう。
楽しい。
タカハシとメシを食うのは、文句なしに楽しい。
そうだ。
こんなに屈託なく笑いながら、相手になにも気づかうことなくメシが食えるのは、タカハシといるときだけなのだ。
だから俺は、タカハシからの「ごはん作って」という命令には逆らえないのだ。
つまり、タカハシから離れられないのだ。
「だろだろ?」
「やばいやばい、黄身の破壊力ハンパないっ!!」
「だよなっ! 黄身の存在感には何者も勝てないもんな!」
「牛丼とかチャーシュー丼に温泉卵とかさぁ、もう、ずるいとしか言いようがないもん!」
「ハンバーグに半熟目玉焼きなんてのった日にゃあ……」
「攻撃力5割増しだもんねー!」
俺たちは黄身の素晴らしさを讃えながら夕食を終えた。
ーーー正直に告白しよう。
楽しい。
タカハシとメシを食うのは、文句なしに楽しい。
そうだ。
こんなに屈託なく笑いながら、相手になにも気づかうことなくメシが食えるのは、タカハシといるときだけなのだ。
だから俺は、タカハシからの「ごはん作って」という命令には逆らえないのだ。
つまり、タカハシから離れられないのだ。