都合のわるい女
「はー、ごちそうさま〜」


「どういたしまして」


「じゃ、あたし帰るね」



タカハシは何の迷いもなく、さらりと立ち上がった。


腹が膨れたら、俺は用なしか!!



内心憤慨しつつも、俺は二人分のヘルメットを持って立ち上がる。


そして、当たり前のようにタカハシと共に部屋を出た。



「ほい、タカハシ、ヘルメット」


「はーい」



タカハシも、当然のようにそれを受け取り、俺の愛車にまたがった。



「じゃ、行くぞ」


「しゅっぱつしんこー!」



タカハシはけらけら笑いながら、右腕を夜空に突き上げた。



タカハシをアパートまで送り、当たり前のようにトンボ返りして帰宅すると、すでに23時を回っていた。


やっぱり今日も、タカハシに振り回される一日だった。




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