都合のわるい女
「お前なっ。
毎日毎日こりもせずに暴力ふるいやがって!」


「毎日毎日こりもせずに避けられないニッシーが悪いんでしょ」


「後ろからいきなり攻撃されて避けられるわけねーだろ!」


「学習能力が足りないのよ!」




タカハシは心底たのしそうに笑っている。


俺は心底つかれた顔をしていることだろう。




「………で? なんか用事か?」



俺が、蹴られた背中をさすりながら立ち上がり、小柄なタカハシを見下ろすと、



「ふふっ、話が分かるね〜」



と、タカハシはにんまり笑った。




毎度のことながら、嫌な予感しかしない。




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