恋する淑女は、会議室で夢を見る
*...*...*...*...*
打ち合わせが終わって取引先の会社を出ると、ちょうどお昼だった。
「何か食いたいものはあるか?」
氷室先輩と一緒の時は
いつもこんな風に聞かれて、真優が食べたい物を選んでいる。
「なんでもいいでぇーす
嫌いなものとか食べられないものとかないし」
お決まりのようにそう言いながら
「あ、先輩先輩 これ見て美味しそう~」
と、指を指したのは定食屋のかつ丼だった。
*...*...*...*...*
「あー お腹いっぱい
ごちそうさまです」
「先輩 ご兄妹は?」
「妹がいるよ ひとり」
「へえーー
妹さんって おいくつなんですか?」
「ん・・っと
高校2年」
「え! そうなんですか
可愛くて仕方がないでしょう」
氷室先輩の「まあな」と、いう返事を聞きながら
ふと外を見た真優の瞳に、通りの先のお洒落なカフェが映った。
OL達が楽しそうにおしゃべりしながらランチをしている。
その様子を見ていた真優は
「普通は カフェでランチって言いますよねぇ 女の子なら・・・」 と、
つぶやくように言った。
華やかなOLを見ながら、真優の頭に浮かんでいたのは
会社のロビーで見かけた可愛い女子の見本のような、桐谷遥人の妹だった。
――あの綺麗な女の子が、
大きな口を開けてかつ丼を頬張る姿はちょっと想像できないな
氷室先輩の妹だって きっと・・・
・・・やれやれ
何も考えずにお腹一杯かつ丼を食べた後で 今更何を?と、自分自身に突っ込みをいれ、
ハァ…
呆れたようにちょっと溜息をつくと、
「別に いいんじゃねぇの
お前はお前だし」
氷室先輩が雑誌を見ながら、のんびりとそう言った。
打ち合わせが終わって取引先の会社を出ると、ちょうどお昼だった。
「何か食いたいものはあるか?」
氷室先輩と一緒の時は
いつもこんな風に聞かれて、真優が食べたい物を選んでいる。
「なんでもいいでぇーす
嫌いなものとか食べられないものとかないし」
お決まりのようにそう言いながら
「あ、先輩先輩 これ見て美味しそう~」
と、指を指したのは定食屋のかつ丼だった。
*...*...*...*...*
「あー お腹いっぱい
ごちそうさまです」
「先輩 ご兄妹は?」
「妹がいるよ ひとり」
「へえーー
妹さんって おいくつなんですか?」
「ん・・っと
高校2年」
「え! そうなんですか
可愛くて仕方がないでしょう」
氷室先輩の「まあな」と、いう返事を聞きながら
ふと外を見た真優の瞳に、通りの先のお洒落なカフェが映った。
OL達が楽しそうにおしゃべりしながらランチをしている。
その様子を見ていた真優は
「普通は カフェでランチって言いますよねぇ 女の子なら・・・」 と、
つぶやくように言った。
華やかなOLを見ながら、真優の頭に浮かんでいたのは
会社のロビーで見かけた可愛い女子の見本のような、桐谷遥人の妹だった。
――あの綺麗な女の子が、
大きな口を開けてかつ丼を頬張る姿はちょっと想像できないな
氷室先輩の妹だって きっと・・・
・・・やれやれ
何も考えずにお腹一杯かつ丼を食べた後で 今更何を?と、自分自身に突っ込みをいれ、
ハァ…
呆れたようにちょっと溜息をつくと、
「別に いいんじゃねぇの
お前はお前だし」
氷室先輩が雑誌を見ながら、のんびりとそう言った。