恋する淑女は、会議室で夢を見る
可愛いは三文の徳
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ドレッサーの前に座って、
あらたまって自分を見てみるのは、いつ以来だろう…。
顔を包み込む、少し短めの髪。
自転車で髪が乱れても手グシでサッと整えられるように、
レイヤーの入った毛先は軽くパーマがかかっている。
――やっぱり… 少しはブローしたほうがいいかなぁ
…唇は
もともと血色がいいから 口紅をつけても大して変わらないし
と、言い訳をしながら
会社の女子達の口元を思い出す。
――色というより キラキラだったり艶々だったり
何かしか塗っていた…
ハァ…
つけ睫毛まではしなくてもいいよね? と思っているうちに
真優はふと、
自分の顔の嫌いなところが目についた。
小さくはないけれど目尻が少し上がっている目
まずここが気に入らない。
―― なんて気が強そうな目なんだろう…
女の子らしい タレ目が可愛くていいのに…