恋愛学園
「彼氏っていうのは肩書きだけ。もう全然連絡もとってないし」
「そ、そうなんだ…」
彼氏がいるのに、どうしてみのり学園にいるのか。
聞きたかったけど、聞けなかった。
聞いていいのかもわからなかったし、第一こんな会ってすぐの人に話したくないよね。
恋愛の話なんてとくにさ。
だから、あたしは凛から話してくれるときがくるのを待つことにした。
「そういえば、遅いね男子」
「う、うん…」
や、やっぱ同じ部屋なのかな…!?
今さらだけど、嘘な気がしてきたよ…
だって、普通別々の部屋だもんね?
すると…
「すいませーん」
「!!」
玄関のほうから聞こえた…男の子の声。
…やっぱり、嘘じゃないんだ。
「あ、来たみたい。あゆ行こう」
「う、うん…」
あたしは汗をかいた手をぎゅっと握り締めながら、玄関にむかった。