恋愛学園


「うおっ、マジで女の子じゃん!」



玄関にいくと、大きな荷物を持った男の子が2人。


1人は茶髪にピアス、もう1人は黒髪に眼鏡。



「…正反対」

「え、なに?」

「…なんでもないです」



茶髪くんがあたしの独り言を聞いていたみたい。


それにしても、本当に正反対な2人。


こっちの茶髪くんは、いかにもチャラそうなオーラがでてるよ…


あたし、ちょっと苦手かも…



「とりあえず部屋入りなよ」



凛がそう言うと、茶髪くんは靴を投げ捨てて部屋に入っていった。


ちなみに、黒髪くんはというと。



「…なに」

「えっ!?な、なんでも…」

「…そ」



なんだか、とっても無愛想な気が…


ちょっと見てただけなのに!


黒髪くんは茶髪くんの脱いだ靴を端によせて、自分も靴を脱いでリビングに入っていった。


玄関に取り残されたあたし。



「…ちょっと見てただけじゃん」



そう小さく呟いた。

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