恋愛学園
寮でも全然話してなかったから。



「叶内…」



悠斗は一瞬嫌そうな顔をしてみせるが、すぐにいつもの顔に戻る。


それがいけないんだよ。


だから、叶内が諦められないんじゃん。



「今日はあたしがつくったお弁当食べてくれるっ?」



まるで自分が彼女かのように、悠斗の腕に自分の手を絡ませる叶内。


よかった、今ここにあゆがいなくて。


あゆは今日、まだ教室に来ていない。


どうしたんだろ?


そう思っても、探しにいくこともできない。


あんな関係になっちゃって。


今更どうすればいいかなんてわかんない。



「…ごめん」

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