恋愛学園
この時、あたしは思った。


あたしは自分の気持ちをあゆにぶつけてるだけで、肝心なことを忘れていた。


あゆの気持ちを考えていなかった。


あゆは悠斗のことが本当に好きで。


ずっとずっと信じていて。


でも、そんな悠斗が叶内とキスをしていて。


そんなとき、誰が支えてあげるの?


あたしじゃないの?


あたしは今更になって、自分のしていたことに気付いた。


自分の恋が上手くいかなくて、あゆにぶつけていたのかもしれない。


未だに亮が忘れられない自分を、あゆに例えていたのかもしれない。



「はぁ?何言ってるの?」


「あたしはあんたなんか信じないっ!あゆを信じる!!!!」



そうだよ、あたし。


あゆを信じていたのに。


あたしがした行為は、あゆを裏切るような行為だったかもしれない。

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