恋愛学園
恋愛って、どうしてこう、難しいんだろう。


あたしはどうして、こんなに不器用なんだろう。



「それが…あゆの本音…?」



弱弱しい声で悠斗が聞いてきた。


ううん。


そんなはずないじゃん。


全く嘘だよ…


嘘でしかないの。



「…っ…」



あたしは悠斗の質問に答えることができなかった。


かわりに、ただ涙を流すだけ。


今のあたしには、これしかできないんだから。



「悠斗…好きです」


「あゆっ…」


「さようならっ…」


ごめんね、悠斗。


あたしが大人じゃないから。


あたしがもっと大人だったら…


少しは変わっていたかもしれないね―…

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