恋愛学園
「…わかってる。でも、無理なんだよ…メールで言ったら、あたしの家にまで来て勝手に家に入って殴りかかってきた」


「嘘…最悪じゃん、それ」



もう、この縄からは抜け出せない。


あのとき、そう確信した。



「みんなでなんとか別れさせられないかな…」


「まって。凛はあいつとは…別れたいと思ってるの…?」



そう聞かれて、あたしは黙り込んだ。


大好きな、章。


いつも優しくて、1番にあたしのことを考えてくれる。


でも、辛いこともあった。


女遊びが激しい章。


あたしと会わない夜はいっつもナンパにいったり、友達と合コンしてた。


章はあたしがこのことを知ってることを知らない。



だから、別れようって言うと、いつもこう言われる。



『俺はお前のこと大切にしてるだろ。お前以外の女なんて興味ねぇ。俺にはお前が必要なんだ』



あたしが知ってることを知らないから…言える台詞。


知ってたら…こんなこと、言ってくれないんでしょ?



「…あたし、別れたい」



あたしはもう悩まない。

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