恋愛学園
「お前…」


「大丈夫。あたし泣かないって決めたから。行こう?」



あたしはまた歩き出した。


章…本当に好きでした。


でも、あたしじゃあなたを満足させてあげられなかったんだね。


…でも。あたしはあなたがしていたことを『浮気』だとは思わない。


いつも、あたしだけを見ていてくれてる…


そう、思っていたかったから。


じゃないと、不安になるから。



「そうだな。行くか」



本当はね、あたしだって強くないんだよ?


弱い女の子なんだよ?


章がいないと駄目なんだよ?


でも…章はあたしを必要としてなかったのかもしれないね。


ただ、相手にしてくれる女の子が欲しかっただけなのかな。



「あっ…」

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