恋愛学園
駅前近くのナンパスポットと呼ばれる路地で、あたしは章の姿を見つけた。


いつもよりワックスでていねいに髪を整えて、服も色っぽくキメている。



「章…?」



あたしは勇気を出して声をかけた。



「えっ…凛!?!?!?」



案の定、章はすごく驚いてオドオドしている。


今更隠したって遅いんだから。



「言いたいことがあるの」


「ちょ、ちょいまて…何でここにいるんだよ?てか、なんで亮と一緒にいるんだよ?」



あたしはゴクッと唾を飲んだ。


大丈夫…言える…



「ゴメン、章。別れよう。あたし、亮と付き合ってるの」



章は口を開けたままポカンとし、小さな声で呟いた。



「何言ってんの…?」


「だって章、あたしと付き合ってるのにこうやって夜はナンパしたり、合コン行ったりしてたじゃない!あたし全部知ってるんだから!
あたし章のことすんごい好きだった…けど、もう我慢の限界なの!もう無理!耐えらんない!」



あたしは溜まっていたことを全部吐き出した。


章と亮は何も言わずにただあたしの話を聞いていた。



「ははっ…なんだ。全部知ってたのか」

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