恋愛学園
「えっ…」



突然、凛が真剣な表情になってこう言った。



「ねぇ、いる?」



凛はあたしに近づきながら言った。



「い、ないよ…たぶん」



たぶん、いや、きっと。


あの感覚はまだ、好きってことじゃないと思う。


入学式の日、初めて悠斗を見たとき身体が痺れるようにビリビリってきた。


一瞬、恋かな?って思ったけど、あれから1週間。


特になんのドキドキもなく過ごしてこれた。


あれは何だったんだろう?



「たぶん、なんだ。あたしね、好きな人できた!」



凛がそう言ってニッコリ笑った。


凛に好きな人、かぁ…。


まだ入学して1週間しかたってないのに、もうできたんだ。



「誰なの?」


「んー内緒♪」


「えぇ!?」



ここまで言って、内緒なの?


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