恋愛学園
「…叶内」



振りかえると、そこには俺を朝っぱらから呼びだした張本人。



「今から教室に行くところだったの。一緒に行かない?」



いや、今言えよ!


俺に言いたいことあったんだろっ?



「や、俺…話ってここじゃ無理?」


「え…う、うん…できれば」



いちいちめんどくせぇな…



「わかった。教室行こう」



俺はあゆとのことを忘れようと思って、叶内と一緒に教室に行くことにした。



「どうしたの?何かピリピリしてない?」


「してねぇよ」



何でこいつにはわかるんだ?



「嘘。だってさっきからずっと顔が怒ってるもの」



叶内はそう言って俺を抱きしめた。


「ちょ、おいっ…」


「何かあるなら、あたしに話してよ。あたし、大塚くんの力になりたい…」

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