恋愛学園
「あなたが橋谷さん?」
「うん!あゆでいいよ!」
「驚いた。こんな偶然ってあるのね」
「ふふ。よかった、怖い人だったらどうしようって思ってたの!」
「何よそれー」
迷子になったおかげで、凛とはすっかり仲良くなることができた。
嬉しいよー!
谷村凛さん、なんか気あいそうだし!
ちょっと大人っぽいけど!
なんだか仲良くなれそうな予感がする!!
「あなた達、そこで何してるの?」
「えっ?」
「あら、もしかして新入生?」
迷子だなんてことはすっかり忘れて、凛と話に夢中になっていたら。
なんと、先生らしき女の人が声をかけてくれた。
た、助かった…?
きっとこの先生に聞けば、寮まで連れて行ってくれるよね?
「道に迷ってしまったので」
「新入生?」
「ええ。2人とも」
「そう。じゃあ寮まで案内するわ」
やってきた先生は、白衣を着た優しそうな先生だった。
白衣だから保健室の先生かな?と思ったけど、片手に科学の教科書を持っていた。