恋愛学園
「ごめんなさい…。あたし、橋谷さんとどうしても友達になりたくて、どうしていいかわからなくて…」



どうせ演技なんでしょっ?


あたしの目は節穴じゃないんだから!



「あたし今忙しいから…」



突然、あゆが席を立った。


あゆも、なんとなくわかったんだと思う。



「忙しそうには見えないけどなぁ…」



ボソッと呟いた叶内礼奈。



「あんた、最低ね」


「あたしのどこらへんが最低なのかしら?」



嫌みっぽく笑った叶内礼奈。



「え?自分でわかんないの?全部に決まってんじゃん♪自覚ないって相当ヤバいね~アハハッ~」



あたしはわざと大声で笑いながら、教室を出た。


今は、あゆのところには行かない。


あゆはきっと屋上にいるだろう。


でも、今行ったってあたしは何もできないから。


影で見守るの。

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