恋愛学園
「悠斗?」



あたしが声をかけても完全無視。


はや歩きをしても追いつかないくらいの速さで歩いて行く悠斗。



「ちょ、悠斗ってば…」


「あ…ごめん…」



今度は突然悠斗が立ち止まり、振りかえってきた。


もう!何なの!?!?



「悠斗。何かあったの?さっきから変だよ」


「いや、別になにもないよ」



嘘。あたしにはわかるもん。



「嘘言わないで。あたしにはわかるもん。

ねぇ、あたしには言えないことなの?」



悠斗は何も言わずに、あたしから目を逸らした。


その行動が、悠斗の返事だと思った。



「悠斗…あたし、まってるから!

悠斗が話してくれるまでまってる!」



そう言ってあたしは部屋に向かって走った。

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