恋愛学園
零れそうな涙を、一生懸命堪えながら…



バタンッ


「あゆ?」


「グスッ…」



あたしは部屋についてすぐに、凛の部屋に行った。


幸いにも、和馬はいなかった。



「どうしたの、あゆ…?」


「うぇっ…グスンッ…」



凛は何かを感じたのか、あたしが落ち着くまで静かに抱きしめてくれていた。


凛、ありがとう。


あたしはいつも凛に助けられてばかりだね。




そのとき―――


隣の部屋で扉の閉まる音がした。


きっと、悠斗が帰ってきたんだと思う。



「凛、ありがと」


「ううん。それよりあゆは平気?」


「もう大丈夫だよ」



凛がいてくれたからだよ!


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