俺の彼女の電波ちゃん。

驚いている俺の元に、いつの間にか隣にいた陽翔がコップを渡してきて、いつの間にかペットボトルを持って現れた宙子がコーラを注いだ。


ステージの上の郷愛が声を上げる。


「みなさん、飲み物は行き渡りましたか!?

では!高橋章の誕生を祝って!カンパーイ!!」



みんながカンパーイ!!と紙コップをあげる。


チン、と音はしないが、陽翔、宙子、そして見知らぬ男子も女子も、俺のコップに自分のコップを当てていった。




俺の頬に、いつの間にか涙が流れていた。



あれ、おかしいな。



そんなに嬉しいんだな、俺。



コーラを一気に飲み干す。



炭酸が喉をピリリと辛くした。
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