俺の彼女の電波ちゃん。



「で、今日はお前何食べるの?」


負けた方がおごり、というのが俺達のルールだ。


メニューをジーッと見つめる郷愛。



「よし決めた!ダブルで!」


「ダブルで?」


「大納言あずき!」


「もう一段は?」


「大納言あずき!!」



「……お前それ言いたいだけだろ。」


「ちがわい!私は妖怪あずき洗いをリスペクトしてるの!」
 

「妖怪ブームに個性的に乗るんじゃない!」





レジの前でコントを繰り広げていたら店員のお姉さんにフフ、と笑われてしまった。



ちくしょう恥ずかしい。



「すみません、ってことで、大納言あずきのレギュラーダブルと、グレープシャーベットのスモール1つで……」




郷愛は嬉しそうな顔をして俺の肘に絡みついてきた。



嬉しいような腹立たしいような微妙なキモチ。


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