笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
プロローグ
それは、小学校3年生のとき。
初めて同じクラスになり仲良くなった片桐梢(カタギリ コズエ)ちゃんに誘われてミニバスの練習試合を見に来た。
そこには、上級生たちが巧みにボールを操り、パスを繋いで、華麗にシュートを決める姿があった。
「稜くん、頑張って!」
女子の試合を見ていた私とは違い、男子の試合を見ていた梢。
ゼッケン『4』番の男の子に手を振っていた。
「あっ、陽泉ちゃん。
4番の人、すごく上手でしょう!
同じ社宅にいる佐々木稜(ササキ リョウ)くんだよ。
男子部のキャプテンなんだよ!」
私の視線に気づいた梢ちゃんが説明してくれた。
「…私さぁ、バスケットやりたいんだ。
ねぇ陽泉ちゃん。一緒に入団しようよ」
梢ちゃんに誘われ、私は迷った。
試合を見て、あんな風にプレーが出来たらいいなぁとは考えたけど、入団となったら、お父さんとお母さんに相談をしなくちゃいけない。
そんなことを考えていると、
「梢!応援の声が大きすぎだよ。俺が恥ずかしいから」
と、男子部キャプテンが梢ちゃんのそばに来た。
「えー!稜くん意地悪。
梢、せっかく友達と一緒に応援に来たのに!」
梢ちゃんの"友達"と言う言葉に反応して、その人が私を見た。
初めて同じクラスになり仲良くなった片桐梢(カタギリ コズエ)ちゃんに誘われてミニバスの練習試合を見に来た。
そこには、上級生たちが巧みにボールを操り、パスを繋いで、華麗にシュートを決める姿があった。
「稜くん、頑張って!」
女子の試合を見ていた私とは違い、男子の試合を見ていた梢。
ゼッケン『4』番の男の子に手を振っていた。
「あっ、陽泉ちゃん。
4番の人、すごく上手でしょう!
同じ社宅にいる佐々木稜(ササキ リョウ)くんだよ。
男子部のキャプテンなんだよ!」
私の視線に気づいた梢ちゃんが説明してくれた。
「…私さぁ、バスケットやりたいんだ。
ねぇ陽泉ちゃん。一緒に入団しようよ」
梢ちゃんに誘われ、私は迷った。
試合を見て、あんな風にプレーが出来たらいいなぁとは考えたけど、入団となったら、お父さんとお母さんに相談をしなくちゃいけない。
そんなことを考えていると、
「梢!応援の声が大きすぎだよ。俺が恥ずかしいから」
と、男子部キャプテンが梢ちゃんのそばに来た。
「えー!稜くん意地悪。
梢、せっかく友達と一緒に応援に来たのに!」
梢ちゃんの"友達"と言う言葉に反応して、その人が私を見た。
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