笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
2回戦も同じ。
陽泉は3Q中ベンチだったけど、90対58で勝利。
それを見届けた後、顧問に聞かれた。
「愛美、あの子どう思う? 来年、うちに入る予定なんだけど…」
「えっ…?」
聞こえてはいたし、意味も理解してたけど、思わず聞き返した。
…だって。
あれだけのバスケ選手、もっと名のある高校に入って能力を高めたいんじゃないの?
「だから!
彼女·小野陽泉。
いくつか推薦の話しは来てるそうなんだけど、彼女本人はうちの高校を志望しているんだよ」
分かりやすく説明してくれる顧問。
「えっ?
そうなんですか?
…でも、なんで…?」
「何でも、自宅から通えるところがいいらしい。
…で、仮にうちに入学した場合、だ。
あれだけの選手がいてインターハイに行けない…なんて、あってはならないからな」
「……はぁ」
「どうだ?
あのガードの下(モト)でやっていけるか?」
私はコートに目をやる。
陽泉たちは片付けが済んで、次のチームがアップに入っている。
「…彼女が本当にうちに来てくれるなら、私たちも、もっと強くならなくちゃならないですよね」
「……………」
「彼女のプレーは頭に入りました。
私たちは練習しましょう。彼女のプレーについて行けるように!」
そして私は、陽泉に合わせられるよう、練習を頑張った。
陽泉は3Q中ベンチだったけど、90対58で勝利。
それを見届けた後、顧問に聞かれた。
「愛美、あの子どう思う? 来年、うちに入る予定なんだけど…」
「えっ…?」
聞こえてはいたし、意味も理解してたけど、思わず聞き返した。
…だって。
あれだけのバスケ選手、もっと名のある高校に入って能力を高めたいんじゃないの?
「だから!
彼女·小野陽泉。
いくつか推薦の話しは来てるそうなんだけど、彼女本人はうちの高校を志望しているんだよ」
分かりやすく説明してくれる顧問。
「えっ?
そうなんですか?
…でも、なんで…?」
「何でも、自宅から通えるところがいいらしい。
…で、仮にうちに入学した場合、だ。
あれだけの選手がいてインターハイに行けない…なんて、あってはならないからな」
「……はぁ」
「どうだ?
あのガードの下(モト)でやっていけるか?」
私はコートに目をやる。
陽泉たちは片付けが済んで、次のチームがアップに入っている。
「…彼女が本当にうちに来てくれるなら、私たちも、もっと強くならなくちゃならないですよね」
「……………」
「彼女のプレーは頭に入りました。
私たちは練習しましょう。彼女のプレーについて行けるように!」
そして私は、陽泉に合わせられるよう、練習を頑張った。