笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
結局、私と紗英ちゃんが佐々木くんと食事会をすることになったのは、9月の最終日の金曜日。佐々木くんの最後の勤務の日だ。
その日の午後には、小野くん·平山くん·戸田くんの3人が営業の予定を調整して事務所に戻ってきた。佐々木くんを見送るために。
なんか、男子の友情ってスゴイなと、素直に感心してしまう。
もちろんその夜は3人も加わることになり、6人での最後の同期会になる。
終業の30分前には、佐々木くんは支社長はじめ、全員の席を回り、最後の挨拶を始めた。
みんなは仕事の手を止めて、そんな佐々木くんを見つめている。もちろん私も…。
「紗英ちゃんと陽泉ちゃんにとっては、同期が辞めるって初めてのことだから、すごく淋しいわよね」
いつの間にか、紗英ちゃんと一緒に私のそばに来た田島さんが言う。
「…そうですね」
「ホントに淋しいです。やっぱりどうしても、"仲間"って気持ちが強いから…」
私と紗英ちゃんは、田島さんに素直な気持ちを打ち明ける。
「…そうだよね。
でもね、紗英ちゃんと陽泉ちゃん以上に、佐々木くんの方が淋しいと思うよ。
私は、彼が辞める理由は分からないけど。
だけど、だからこそ、残る私たちは笑顔で佐々木くんを見送ってあげようね。佐々木くんが、前向きに次に向かって行けるように…」
田島さんの言葉に、私と紗英ちゃんは頷いた。
その日の午後には、小野くん·平山くん·戸田くんの3人が営業の予定を調整して事務所に戻ってきた。佐々木くんを見送るために。
なんか、男子の友情ってスゴイなと、素直に感心してしまう。
もちろんその夜は3人も加わることになり、6人での最後の同期会になる。
終業の30分前には、佐々木くんは支社長はじめ、全員の席を回り、最後の挨拶を始めた。
みんなは仕事の手を止めて、そんな佐々木くんを見つめている。もちろん私も…。
「紗英ちゃんと陽泉ちゃんにとっては、同期が辞めるって初めてのことだから、すごく淋しいわよね」
いつの間にか、紗英ちゃんと一緒に私のそばに来た田島さんが言う。
「…そうですね」
「ホントに淋しいです。やっぱりどうしても、"仲間"って気持ちが強いから…」
私と紗英ちゃんは、田島さんに素直な気持ちを打ち明ける。
「…そうだよね。
でもね、紗英ちゃんと陽泉ちゃん以上に、佐々木くんの方が淋しいと思うよ。
私は、彼が辞める理由は分からないけど。
だけど、だからこそ、残る私たちは笑顔で佐々木くんを見送ってあげようね。佐々木くんが、前向きに次に向かって行けるように…」
田島さんの言葉に、私と紗英ちゃんは頷いた。