笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
そのタイミングで、
「同じクラスの小野陽泉(オノ ヒナミ)ちゃんだよ」
と、梢ちゃんが紹介してくれた。
「3年2組の小野陽泉です」
私はペこりと頭を下げた。
「陽泉ちゃん。
かわいい名前だね。
俺は6年1組の佐々木稜。男子バスケのキャプテンやってます」
あとから考えると、これが稜と私のはじめての会話。
『かわいい名前だね』
はじめて言われた言葉。すごく嬉しかった。
その後、私は両親に相談して、梢ちゃんと一緒に女子バスケに入団した。
両親…特にお母さん…は私が「バスケットをやりたい」と言ったら、とても喜んだように見えた。
…その理由が分かるのは、まだあとのことなんだけど。
4年生に進級すると同時に梢ちゃんはお父さんの転勤で転校してしまい、稜は中学校に入学した。
練習は楽しかった。
シュートも入るようになったし、ドリブルもうまくなった…はず。
6年生になったらキャプテンに任命されて、11月からはじまる地区大会を勝ち進み、12月に行われた県大会で優勝して、翌年3月の全国大会に出場できた。
そう…
梢ちゃんに誘われてミニバスを見に行き、はじめて稜に会って言葉を交わしたあの日から、私たちの未来ははじまったのかも知れない。
「同じクラスの小野陽泉(オノ ヒナミ)ちゃんだよ」
と、梢ちゃんが紹介してくれた。
「3年2組の小野陽泉です」
私はペこりと頭を下げた。
「陽泉ちゃん。
かわいい名前だね。
俺は6年1組の佐々木稜。男子バスケのキャプテンやってます」
あとから考えると、これが稜と私のはじめての会話。
『かわいい名前だね』
はじめて言われた言葉。すごく嬉しかった。
その後、私は両親に相談して、梢ちゃんと一緒に女子バスケに入団した。
両親…特にお母さん…は私が「バスケットをやりたい」と言ったら、とても喜んだように見えた。
…その理由が分かるのは、まだあとのことなんだけど。
4年生に進級すると同時に梢ちゃんはお父さんの転勤で転校してしまい、稜は中学校に入学した。
練習は楽しかった。
シュートも入るようになったし、ドリブルもうまくなった…はず。
6年生になったらキャプテンに任命されて、11月からはじまる地区大会を勝ち進み、12月に行われた県大会で優勝して、翌年3月の全国大会に出場できた。
そう…
梢ちゃんに誘われてミニバスを見に行き、はじめて稜に会って言葉を交わしたあの日から、私たちの未来ははじまったのかも知れない。