笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
次に祐介。
「お疲れ様」
「「お疲れ様です!」」
「うん、いい返事だ。
…麻生先生が言った通り、3年生はこのチームでの中学校最後の試合になるけど、悔いが残らないよう、楽しんでバスケをしてきてほしい。
麻生先生も、俺も、バスケのことは何も分からなくて、陽泉コーチとお前たちのおかげで、こんな大きな舞台に立てて、すごく感謝している。
本当にありがとう。
この試合も、見守ることしか出来ないけど、最後まで頑張って!」
「「はい!」」

最後は私。
「次は陽泉コーチ、お願いします」
麻生先生に言われて話し始まる。
「うーん。今日も暑いね」
「「はい(笑)」」
「まずは2年連続の全国大会の決勝戦です。うん、本当にスゴイことだね。
相手も、昨年と同じ富士中と言うことで、リベンジしたい気持ちももちろんあるけど、それよりも吉田先生が言ったように楽しんでバスケをしてきてください」
「……………」
「相手は、とても強いです。最後までベスメンで戦ったデータがないので何とも言えないけど、それでこの決勝戦まで勝ち上がって来ているので、本当に強いと思います」
「……………」
「だけど、このチームも負けてないと思うので、いつも通りのバスケで頑張りましょう!
細かく指示を出すと思うけど、よろしくね」
「「はい!」」


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