笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
佐々木くんが来たのは、全国チェーンのファミレス。
ここに来るまで、私の携帯にたくさんのメールが届いていた。
車の中でマナーモードにしていた携帯を、メニューを注文してから開いてみた。

最初は紗枝ちゃんから。
『陽泉。
久しぶりの佐々木くんとのデート、楽しくね。
告白もガンバレ!

佐々木くん。
陽泉の想い、ちゃんと受け止めてあげてね』

次は愛美先輩。もちろん田村さんも一緒だ。
『陽泉。
せっかく稜くんに会えたのだから、このチャンスを無駄にしないように!
FROM 愛美

稜へ
やっと陽泉に会えたのだから、ちゃんと捕まえろよ。だけど、陽泉が自分で歩けるだけの体力は、残してやれな。
FROM 田村』

そして郁海。
『姉ちゃん。
ちゃんと稜さんを捕まえて帰って来いよ。

稜さん。
ふつつかな姉ですが、よろしくお願いします』

最後に祐介。
『ヒナ。
しっかり佐々木さんに想いを伝えろよ。彼ならちゃんと受け止めて、ヒナを幸せにしてくれるから大丈夫。

佐々木さん。
ヒナのこと、よろしくお願いします。
ちなみに、明日の出発時間にさえ間に合えば、今日は外泊もOKです。
ただ、生徒たちにバレないようにお願いします。
それさえ守ってくれるなら、こちらは何とかしますので』



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