笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
素直じゃない私は、
「本当に、私でいいの?」
そう確認する。

「私でじゃない。
陽泉じゃなくちゃ、俺がダメなんだ。
頼むから、俺のそばにいてくれ!」
改めてそう言われ、
「はい。よろしくお願いします」
そう答えた。
そして、彼の唇にチュッとキスをすると、
「佐々木く…じゃない、稜くん大好き」
と言った。

「まったく陽泉は…。
次からプライベートで"佐々木くん"って呼んだらお仕置きだからな」
彼は呆れ気味にそう言ったあと、
「俺は"大好き"なんかじゃ足りない。
陽泉、愛してるよ」
と甘く囁いたあと、もっと甘くて深いキスをしてきた。
そのキスに応えると、自然と彼の手が私の身体のラインをなぞる。

「昨日は寝かせないって言ったのに。
俺、あれだけじゃ陽泉不足だよ」
そうして、深く激しいキスん繰り返しながら、私も彼を求めた。

『これからは、何があっても彼のそばから離れない』
そう薬指に輝くリングに誓ったのだった。





  ―第4章·完―


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