笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
「いいよ」と拓海。

「うん。任せる」と私。

車はすぐに左折し、コンビニの駐車場に停まった。
隣には見覚えのある車…裕介の車が停まっている。
店内に入ると案の定、裕介がいた。なぜか、かわいい女の子と一緒に。

拓海も郁海も、裕介の存在に気付いた。
"姉ちゃん、いいの"と視線を送ってくる拓海。
対して郁海は、
「裕介さんこんばんは」と声をかける。

裕介と女の子がこちらを向く。

「ヒナ!…に、郁海と拓海。
郁海も練習に付き合ってたんだ?」
「はい!姉ちゃんに誘われて…。
で、帰りに夕飯を買いに寄りました。
裕介さんは?」
「俺? 俺も夕食を買いに来た。ヒナを誘って食べに行こうと思ったけど、連絡がとれなかったから」
裕介はそう言って私を見る。
隣の女の子も私を見た…と言うより、睨まれた。

「裕介くん、誰?」
女の子の質問を無視して

「ヒナ、話しがあるんだ。これから、家に来れないか?もちろん、帰りはちゃんと送るから」
裕介は私に言う。

すると、コンビニの自動ドアが開いて、今度は佐々木くんが入ってきた。

「…あっ!陽泉、郁海くん、拓海くん。
やっぱり会ったね」
笑顔で声をかけてきた。

そして、裕介と、その横の女の子の存在にも気付き、
「あぁ。
陽泉の彼氏さんも一緒でしたか?」と言った。

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