笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
左手は陽泉の右手を握ったまま、右手で彼女の髪を梳く。
彼女の唇は、俺のキスに応えてくれる。
このキスを裕介くんと経験済みだと思うと、やはり嫉妬してしまう。
それを悟られないように、右手をスッと下げ、彼女の背中を支えながらソファーに押し倒す。

そっと唇を離し彼女を見下ろすと、潤んだ瞳·濡れた唇が俺を誘惑する。
それでも、最後に彼女の意思を確認する。

「陽泉…。
俺だって男だ。これ以上お前に触れ続けたら、途中でやめることは出来ない。
手加減も、出来ないかも知れない。
それでもいいのか?」

陽泉はその言葉に微笑むと、俺の首に両手を回し自分の方に引き寄せ、俺の唇にキスをした。
…それが答えか?

「…止めないでいいよ。
佐々木くんの、好きにしていいよ!」

陽泉からその言葉を聞いた俺は、彼女を抱き上げてベッドへ運んだ。
そして、さっきの続きのキスをしながら、彼女のバスローブの紐を解く。
白い肌が現れる。
その胸に、優しく包み込むように触れると、ピクッと反応する身体。
親指と人差し指で先端を摘むと、「あぁ…」と、かわいい声で鳴く。

首筋に唇を寄せると、
「ん…、さ、さきく、ん…」と身を捻って感じてくれる。

そんな彼女をイジメたくなった俺は、
「ねっ、陽泉。
俺のこと名前で呼んで。
"稜"って呼んでみて」
と耳元で囁いた。


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