笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
「ん…、りょう…。
イタイよ…」
体を固くして苦痛に耐える表情(カオ)も、色っぽく見える。

その唇にキスをして、
「陽泉。
大丈夫だから。力抜いてリラックスして」
耳元でそう囁いた。

全てが彼女の中に入ると、ゆっくり腰を動かし始める。
最初は痛がって抵抗を見せていた彼女も、俺の動きに合わせながら、甘い声を上げる。
そんな彼女に、
「なぁ陽泉。
俺たち、身体の相性いいみたいだな。
お前が良ければ、またこうして会おう」
こんな最低な言葉を言った。

"断ってくれたらいい"
"最低だと、嫌ってくれてもいい"
そう思っていたのに。

「ん、りょう…、い、いよ…、
…あっ、あぁ…」
彼女のそんな声に煽られて、気付けば陽泉の中で果てた。

それと同時に、気を失った彼女。
そのかわいい顔を見つめ、その唇にキスをする。
そして呟いた。

「陽泉が幸せならいいなんて、やっぱり嘘みたいだ。
俺がお前を幸せにしたい。
1番そばで、お前の笑顔を見ていたいよ。
俺がお前を、笑顔にしたいよ」

そうして裸の彼女に布団を掛けて、その寝顔を見つめながら、いつしか俺も眠りについた。



  ―第1章·完―



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