笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
前座の試合と言えど、ミニバスと同じルール·時間で行う。
拓海は2Qに出場するため、いまはベンチにいる。
「審判、原田さんなんですね?」
コートに立つ審判を見て郁海が言う。
「原田さん、ずっと審判やってるよ」
愛美先輩が答える。
「…もう一人は、誰ですか?」
ミニバスの審判は2人体制である。
コートに立つ1人は分かる。原田さん。私がミニバスをやっていたころから地区大会の決勝など、大事の試合の審判を任されていた人である。
もう一人は…?
分からない。
若く見えるけど…
「…あぁ。
やっぱり原田さん、稜くんに頼んだんだ。
もう一人はね、佐々木稜くんって言って、私の1つ上だから23歳。
確か、陽泉と同じ南小学校のはずだけど知らない?」
愛美先輩に言われて、私は首を横に振る。
小学校のときの、3つ上の人なんて覚えていない。
…でも何となく、"佐々木稜"と言う名前に聞き覚えがあるような気がする。
そう思い、しばらく考えてみたけど、全く思い出せず、意識は試合に集中した。
1Qは、8対9で1点のリードを許した。
2Qは、拓海が出場。
私と同じガードなので、どんなゲーム展開になるか楽しみだ。
「拓海くんの出番だね。
私も楽しみ」
愛美先輩が言ってくれた。
1Qをおとなしく見ていた郁海も、少し身を乗り出している。
拓海は2Qに出場するため、いまはベンチにいる。
「審判、原田さんなんですね?」
コートに立つ審判を見て郁海が言う。
「原田さん、ずっと審判やってるよ」
愛美先輩が答える。
「…もう一人は、誰ですか?」
ミニバスの審判は2人体制である。
コートに立つ1人は分かる。原田さん。私がミニバスをやっていたころから地区大会の決勝など、大事の試合の審判を任されていた人である。
もう一人は…?
分からない。
若く見えるけど…
「…あぁ。
やっぱり原田さん、稜くんに頼んだんだ。
もう一人はね、佐々木稜くんって言って、私の1つ上だから23歳。
確か、陽泉と同じ南小学校のはずだけど知らない?」
愛美先輩に言われて、私は首を横に振る。
小学校のときの、3つ上の人なんて覚えていない。
…でも何となく、"佐々木稜"と言う名前に聞き覚えがあるような気がする。
そう思い、しばらく考えてみたけど、全く思い出せず、意識は試合に集中した。
1Qは、8対9で1点のリードを許した。
2Qは、拓海が出場。
私と同じガードなので、どんなゲーム展開になるか楽しみだ。
「拓海くんの出番だね。
私も楽しみ」
愛美先輩が言ってくれた。
1Qをおとなしく見ていた郁海も、少し身を乗り出している。