未完成な私たち
そんなことを思い出しながら会社近くの駅前で待っていると、クラクションが鳴る。三浦さんとご飯に行く日はいつも迎えにきてくれる。
「お待たせ。仕事長引いちゃって。」
「おつかれさま。私も今来たところ。」
「じゃあ行こっか。今日のレストランはパスタがおいしいんだ。」
そう言うと三浦さんは車を発車させた。月末の金曜日、私は疲れが溜まっていたようですぐに眠ってしまった。
「…………ゆ、さゆ、着いたよ起きて」
「ごめんなさい!眠っちゃってて…」
「大丈夫。さ、行こう、歩ける?」
そう言われ手を引かれて行った先には、アットホームな雰囲気のレストラン。まさに私好み。三浦さんオススメのパスタもとてもおいしかった。