ハナとナナ。
ナナの日常。
あたしは自由になりたい。
小さい頃からドレスを着させられ
フォークとナイフの持ち方からテーブルマナーを徹底され
使っていい言葉は決められて
毎日退屈な日々を過ごしている。
「ナナ姫。お父様がお呼びです」
"ナナ姫"なんて呼び方やめてほしい。
いまだに慣れない締め付けられたドレスの裾を上げお父様のところまで急いだ。
「ナナ。今日は大事な大事なパーティーってことはわかるよな?決して無礼な事をしてはならないぞ」
「はい。お父様」
「よし。菊絵、ナナに化粧をしてやってくれ」
「かしこまりました」
菊絵ちゃんは家のお世話さん。
メイクだとかドレスアップも上手でいつもやってもらってる。