MEMORIZE
dream
「…ド!ミド!起きなさい!」
シャッとカーテンを開けられる。
眩い光が僅かに開いた目に射し込んでくる。
「ん…んぅ…」
軽く唸って抗ってみるが、そんなの意味が無いってこともよく知っている。
「ミド!ほら朝よ!起きて!」
ロノアの元気な声が耳に響く。
腕を引っ張って起こされて、ようやく僕の体は起き上がった。
「おはよう、ミド」
笑顔のロノアがぼやけた視界に映る。
「おはよう、ロノア」
そう返すと、 にっこりと笑った後ロノアは部屋を出て行った。
パタンとドアが閉まる。
ロノアが毎朝起こしてくれるようになってから、僕はあの夢を見なくなった。