悪役王子と女子高生
オカマさんが用意してくれた暖かいミルクを飲んでひといきつける。
私は聞いてみる。
「私の今から言うこと……信じてくれます?」
「もちろん!」
私はこの人は信じても大丈夫だと思い、私が今わかっているこの状況すべてを話すことにした。
「私は多分……違う国から連れて来られたんじゃないかって思います。」
私が知っているかぎり、シャルイ王国のナルナイロなど日本には存在しない。
だから信じられないがどこかとおい外国だと思う。
これは私の勝手な予測だが。
「ここに来る前に人にあったんです。その人に助けてもらおうと馬車に乗せてもらったんです。それからそこで寝てしまって、あまりよく覚えていないんです……。」
今思い返せばとても怪しい人だったようなきがする。
だからきっとあの人に連れてこられたんだとおもう。
「それと本当はもう1人女の子がいたはずなんです……。とりあえずその子を探さないと家には帰れません。」
「・・・んー・・・・・・」
真剣に考えてくれている。
「だったら、うちに住んで帰れる手がかりをさがすといいわ。私もできる限りは協力す
今日初めてあった他人なのにそこまでしてくれるのかという心の広さに私は少し驚く。
だがそんな迷惑はかけられない。
「…それはさすがに申し訳ないです。」
いくら困っているとはいえ、こんなにお世話になるわけにはいかない。
助けてもらっただけでも光栄におもわなければ。
「…はーあ!最近忙しくて家の掃除とか家事がまったくできないのよねぇ…。やってくるれる人いないかしらぁー。やってくれるなら、うちに住みこみで、ごはんつきなんだけどなぁ!」
わざとらしく言う彼。
それは私にここにすめと言っているようなものだった。
ここまでやられては断る方が失礼な気がする。
「……本当にありがとうございます…」
心からの感謝をこめ深々とお辞儀をする。
感謝してもしきれない。
「いいのよっ!あなたみたいな子は大歓迎よ。あたしはヒーラっていうのよ!あなたは?」
「浅葉成花です。これからお世話になります!」
よかった出会った人がこんなにも『優しい人』で。