こんなお葬式【長篇】

僕の仕事

街並み穏やかな普通の日常。

誰しもが生活を豊かに保つ……そう、保つ為に働いている。

辛い仕事。楽しい仕事。数え挙げるとキリがない程の職業が有り、大方の成人は日々与えられる仕事を、懸命に……或いは淡々とこなす。

僕がここに入社して三ヶ月。

仕事の流れは少しづつ覚え、様々な現場にも慣れてきたように思う。

慣れというのは、体や頭が同じ動作、同じやりとり、同じ日常に対応する事。

それとは別に、脳が刺激や感情の揺れを麻痺させるものとの二通りあるような気がする。




僕が仕事に慣れてきた種類は後者だ……。

僕の脳が何に慣れて来たかというと、『人の死』。



僕の仕事場は……、葬儀社だ。