こんなお葬式【長篇】
一番の問題はここにある。

当家様は、『確固』として葬儀社の大事なお客様なのである。

葬儀社と施主との間で、無理な打合せがあったとしても、料金屋はこなさなければならず、こちらに落ち度がないような段取りミスがあっても、責任を持ってこられたりもするのだ。

通夜前に受けた通夜料理の受注は直ぐ様料理場に通され、配送の時間や人員の段取りに取り掛かる。

配送管理は通夜の受注量や、葬儀担当からの情報で、翌日の葬儀後の仕上げ料理受注量を予測。

食べる場所や、受注量から配送段取りを組んで行くのである。

基本的には、火葬場へ向けて出棺してから、式場へ戻るまでの間に全てのセッティングをする為、その辺りも踏まえて考えなければならない。

事前予約……というものが皆無である為、常に切羽詰まった状態て仕事をしなければならないのである。


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