こんなお葬式【長篇】

決別の刻

冗談っぽく言ってはいたが、僕は見透かされたような気になった。事実、感情移入していたのだから。

行動の一つ一つが思考に刺激を与えていた。想いの一つ一つが、胸に響いてしかたがないのだ。

気持ちを込めて心から良い式にすることは努めではあるが、入り込んでしまっては駄目だ。

頭ではわかっている。
しかし、頭と心ではコントロールのしかたが微妙に違う。

それを指摘した花屋の兄さんも、「わかり易い人や。」と指摘した彼女もまた、刺激を受けている一人なんだろう。


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