こんなお葬式【長篇】
人が死を迎え、初めて発生する葬儀社の仕事。

人が死ななければ、発生しない葬儀社の仕事。

極論ではあれど、商売である以上仕事の発生を願い、心待ちにする日々。

発生したからこそ付随する、事務的な仕事、作業的な仕事、手続き関係。

その大きな仕事の『背景』にまで関与する程の余裕は、本来そこにはないのである。

場合によっては、必要すらないのかもわからない。

だからこそ、「慣れ」ていく。「忘れ」ていく。

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